どーも、「パンケーキ食べたい。パンケーキ食べたい。パンケーキ食べたい。。。。。パンケーキより普通にラーメンがすっき!」でお馴染みのBobsonです。 たまには、演劇の真面目な話を書こうと思います。 といっても、脚本や演出のお話ではなく、発声に関するお話です。 常々思っていたことなので、目新しさはないお話ですが、劇団を主宰するにあたって、演劇未経験、初心者の方とも触れ合う機会も多くなっているので、ここでおさらいしておこうかなと思いました。 演劇を始めた頃、つまり私の役者時代、嫌いだった言葉があります。 それは、 「丹田」 です。 役者を始めると声の出し方を習うと思います。 そこでこいつがよく出てくるのです、 「丹田に力を入れて!」 「丹田を意識して!」 「丹田を鍛えましょう」 発声について、本やネットを探してみるとやっぱり似たようなことが書いてあります。 丹田てなんぞや? 丹田は、まあ大体へその下あたりにあると言われます。 この画像のあたりですね。
でもそこにあるのって小腸とかじゃね? 小腸って意識できるの?
内臓って鍛えられるの? わかんないよー!!!
どうしたらいいのー!? ってなって嫌いになりました。 相手を知りもせず嫌いになるのは良くないですね。
丹田についてもう少し詳しく調べてみましょう。 Wikipediaによると丹田とは ------- 丹田(たんでん)は、内丹術で気を集めて煉ることにより霊薬の内丹を作り出すための体内の部位。下丹田は東洋医学における関元穴に相当し、へその下3寸(へそと恥骨稜の間を5寸とする骨度法による)に位置する。 ------- となっています。 怖い怖い怖い怖い。 「内丹術」?「気を集めて煉(ね)る」?「霊薬の内丹を作り出す」?「開元穴」? ちんぷんかんぷん。 もう宗教ですよこれは。 いいですか? つまり。 「丹田を意識しろ!」 ってのは 「気を集めて煉ることにより霊薬の内丹を作り出せ!」 と言ってるようなものなのです。 大げさにいうと「気を集めてかめはめ波を出せ!」と言うのに近いです。 できないできない!笑 丹田という言葉を使っている人は内丹術の術師なのでしょうか? ……あんまり言うと丹田信者から怒られてしまうので、この位にします。 まあ、つまり「丹田とは東洋医学のものであって西洋医学的にはそんな部位ないよ。」ってことです。 東洋医学を否定するつもりはないです。 針とかツボとか効果がある人もいると思います。 でも東洋医学っていうのは、論理型人間の私にとってはちょっと理解への難易度が高いんですね。 もし丹田わからないよとお悩みの方がいらっしゃいましたら、悩む必要はありません。 丹田なんていう筋肉も臓器もないわけですから、意識も鍛えることもできるわけないんです。(内丹術のプロを除いては。) ではどうするか。 「腹式呼吸」です。
ちなみにですが、あくまで現在「腹式呼吸」がスタンダードとされているだけであって、
別に胸式呼吸(普通の呼吸)でも伝えたい声がしっかり表現できるなら私はそれでいいと思っています。
腹式呼吸がスタンダードとされている理由としては、一般的に
・リラックス出来る
・安定的な空気を供給出来る
などとされています。
脱線しました。
さて、私が嫌いな丹田呼吸法も要は腹式呼吸なはずなんですが、丹田という言葉が出てくるがために理解しづらくなるだけなんです。 腹式呼吸とは、こちらもWikipediaで調べると ------- 腹式呼吸(ふくしきこきゅう)とは、一般的には胸郭(肋骨などからなる籠状の骨格)をなるべく動かさずに行う呼吸のことをいう。 〜中略〜 肺の入っている胸腔は、主に、肋骨とそれを支え動かす筋群及び横隔膜で構成されている。息を吸う(すなわち胸腔を広げる)ためには、肋骨を開き広げるか、横隔膜を収縮させて下げればよい。特に、横隔膜を大きく動かすと、腹腔が変形し、腹が前方へ突き出る。これが、腹筋をはじめとする全身の筋肉の弛緩を促し、更に内臓への刺激ともなることから、様々な健康法などと結びついている(ヨガ等)。ここから、息を吐き出す力は横隔膜の弛緩による復元と、腹筋の収縮によって内臓を上昇させ、それによって横隔膜をさらに上昇させることによるものであるから、あたかも腹で呼吸しているように感じられるのである。 -------
下の画像のように、普通の呼吸との違いは横隔膜が上下することです。
息を吸うときに横隔膜が下がるので、お腹が突き出ることになるんです。
よく誤解を招く言い方で「お腹から呼吸」なんて言いますが、見て分かる通り人間は肺でしか呼吸できません。
どうでもいいですが、Wikipediaも「あたかも腹で呼吸しているように感じられる」なんてちょっと挑発的な書き方ですよね。笑
では次に横隔膜を意識するってどうやってやんの?
となると思います。
横隔膜を下げる意識は難しいです。
それをわかりやすくするために「丹田」を意識するなんてことが言われるようになったのかもしれませんね。(わかりやすくなってるのか?)
あくまで「私は」ですが、
私は息を吸うことで肺に空気を溜め、お腹を膨らます意識を
持つのがわかりやすいのかなと思います。
胸式呼吸と交互にやって違いを実感するのもいいと思います。
「私は」としたのは、実際、腹式呼吸に関しても、順式と逆式があると言ってる人がいたり、息を吐くときも横隔膜は下げたままの方がいいという人がいたり様々だからです。
そんな時、目的を見失ってはいけません。
目的は「演劇において表現したい声を出す」ことです。
だから丹田でも腹式でも胸式でも、そのトレーニング法についても
プロセスはどれだっていいんです。
方法論は溢れているので、自分に合ったものを探しましょう。
ただやみくもに丹田丹田とのたまう演技指導者に言いたいのは、
もう少しちゃんと説明しましょうよってことです。